長野県池田町の北アルプス展望美術館（池田町会染）で7月3日、企画展「デザインで山あそび！」が始まった。

企画展「デザインで山あそび！」

　同展は「山」をテーマに、県内を中心に活動する「JAGDA NAGANO」および「長野アートディレクターズクラブ（ADC）」の有志デザイナー、約30人による作品を集めたもの。

見どころの一つはティピーテントによる作品。グラフィックデザインは通常、平面上で行うが、今回の展示では立体作品を作りたいとの思いから企画した。

ティピーテントと呼ばれる高さ150センチメートル程の三角形のテントを信州の山々になぞり、「デザインの山々」としてデザイナーが思い思いに制作。テントの中に入り、子どもも遊んで楽しめる空間にした。

その他の展示として、佐久地域在住の版画家・田嶋健さんによる北アルプスをテーマにした作品や、「山の日ポスター展」で過去に展示した作品の中からデザイナー自身が選んだものが並ぶ。

　別ブースでは、昭和30年代に地元の作家が手描きしたレトロな「山」のポスターが並び、現在のデザイナーの作品と対比して見せる。「デザイナーの自由研究」と題し、平面、立体、映像といった実験的で自由な発想の作品も展示。

　出展したデザイナーの轟久志さんは「長野県に住んでいると山のある風景が当たり前だが、視点を変えると新しい発見があり見方によっては斬新な表現になる。デザイナーの視点で考える『山』を見てもらえたら」と話す。

　開館時間は9時～16時30分。月曜休館（7月20日、8月17日は休館）。入館料は、一般＝600円、高大生＝450円、中学生以下無料。8月29日まで。