長野県白馬村内や近隣で温室効果ガスの削減を目指す脱炭素(ゼロカーボン)や再生エネルギー、SDGsなどに関心を持つ有志が5月20日、「地域と暮らしのゼロカーボン勉強会」を立ち上げた。
地球温暖化を防ぐゼロカーボンを実現するために地域の一人一人が主役として学ぶことから始め、実践を探る取り組みにつなげる場とする。
初回は白馬ノルウェービレッジ(白馬村北城)で行った。会場には村内外から25人、オンラインで30人以上が参加。観光、アウトドア、教育、学生などさまざまな分野からの参加があった。
アウトドアショップ「パタゴニア白馬」で環境担当の坪井夏希さんが講師を務め、脱炭素社会について解説した。産業革命以後、大気中の二酸化炭素をはじめとした温室効果ガスの濃度が高まり、地球の気温が上昇。白馬村でもこの30年で平均気温が1度上昇、年間降雪量が約100センチ減少した。未来の雪と暮らしを守るためには、2050年を待たず身近な二酸化炭素排出源をどうすべきかを考える必要があるとした。
併せて、POW JAPAN、白馬SDGsラボ、ハクババレーツーリズム、村再生エネルギー検討委員会などの地域での活動を紹介。ゼロカーボン実現に向けて何ができるか、参加者同士でのワークショップ形式でディスカッションも行った。
立ち上げメンバーの一人で村再生エネ検討委副会長の石田幸央さんは「(脱炭素に向けて)できることは地域から、日々の暮らしの中から始まる。皆さんに自分事として捉えていただき、共に学びたい」と話していた。
今後は参加者を募りつつ、月2回ほどのペースで勉強会を継続的に開いていく。第2回は6月3日19時から、同会場で開催。県地球温暖化対策専門委員会委員で信州大学の茅野恒秀准教授を講師に招く。