大町市文化会館(大町市大町)で12月4日、「ぼくらの市民活動フォーラム」が開かれた。当日は、20の市民団体が参加した。
市民活動サポートセンター登録団体や市の職員による「ぼくらの市民活動プロジェクト実行委員会」の主催。市民活動の活性化を目的に、団体が互いの活動を知る交流の場として、昨年に続き2回目の開催。今回は市民団体による発表と講師による講演に加えて、会場ロビーでマルシェも行われた。
発表の部では3団体が登壇し活動の成果を発表した。美麻小中学校9年生による「花MAME株式会社」は、特産品の花豆を通じた地域での取り組みを紹介。質疑応答では、販路に関する質問が寄せられたり、取り組みに共感した来場者から協力したいという声も上がったりした。発表を行った阿久津幸太くんは「先輩の熱意に打たれて引き継いだ取り組み。想像以上に多くの人に知られていて驚いた」と話す。
講演の部では、「市民の主体的な活動が元気なまちをつくる」のテーマで、NPO法人CRファクトリー(東京都港区)代表理事の呉哲煥さんが講師を務めた。日本を社会課題先進国とし、自殺、孤独死、うつなどのデータを解説。その背景に平成の30年間での社会構造の変化を挙げた。課題の解決策として、人とのつながり作りやコミュニティーを増やすことなどを挙げ、市民活動の重要性を話した。呉さんは「小さな一つ一つの活動が大切。そうした活動が集まって点描画のようにすてきな絵になっていく」と話す。
午後に開かれたマルシェでは、各団体による物品、飲食物の販売やワークショップなどの出店があり、出店者と活動に興味を持った来場者とが交流していた。
事務局の大町市市民活動サポートセンター所長の飯沼真由美さんは「さまざまな団体の協力のおかげでにぎやかに開催することができた。イベントを通して市民団体の活動が広がるきっかけになれば」と話す。