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「平家物語」の世界をVRで再現 大町仁科台中学校で授業に活用 

VRを体験する生徒と新村さん(右)

VRを体験する生徒と新村さん(右)

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 長野県大町市の仁科台中学校(大町市大町)で11月26日、仮想現実(VR)を活用した古文の授業が行われた。2年生26人がモニターゴーグルを装着して、3Dで再現された「平家物語」の世界に飛び込み、物語への理解を深めた。

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 VR教材は信州大学教育学部大学院の新村涼一さんが、中高生の古文離れ解消につなげようと開発。研究の一環で学校現場での活用を模索し、教育実習先の仁科台中から協力を得た。源平合戦で源氏の弓の名手・那須与一が、平家の船に立てられた扇を射落とす場面を再現した。

 生徒たちは武者が居並ぶ臨場感あふれる世界を360度見回しながら、「すごい」「本当にいるみたい」などと感嘆。VR映像をヒントに原文を読み進め、登場人物の表情や動作など細部まで物語をひも解いていった。

 VRを体験した小林蒼眞くんは「文章では分かりにくい場面も、立体感のある映像のおかげで理解できた。数学や理科など他の授業でも使えるようになれば」と話していた。

 新村さんは「VRは実際に教育現場で導入するには課題も多いが、可能性を秘めている。生徒たちの体験を通じた学びにつながれば」と期待を寄せた。

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