長野県大町市の県山岳総合センター(大町市大町)が8月4日・5日の2日間、高校生を対象にした登山塾を初めて開講した。
県内各地の高校山岳部などから参加した11人が山登りを楽しみながら、ベテラン登山家から実践を通じて技術や知識を学んだ。
登山塾はセンター周辺にテント泊する1泊2日の日程で、鷹狩山への登山や市運動公園人工岩場でのクライミングなどを体験。センター職員や山岳ガイドらが講師を務めた。
初日は県山岳協会理事で大町岳陽高校山岳部顧問の大西浩さんが地図の見方などを指導。参加者が鷹狩山の山頂までを往復し、コンパスと地図を頼りに自身の居場所を確認しながら、道なき山林内などを進んだ。
大町市在住の高校3年、栗原すずさんは「登山が好きなので参加した。地図の味方を基本から学べた。北アルプスの山を制覇、海外の山にも登れるよう、登山塾を通じて技術や知識を身に付けたい」と話していた。
同センターでは、山岳スポーツの次代を担う人材を育成しようと、少年少女に競技の魅力を発信する講座に注力。傘木靖所長は「講座を通じて仲間と協力し、共に山に登る楽しさを味わってほしい」と期待を寄せる。