学ぶ・知る

白馬で「持続可能な地域づくりを考える」講演会 将来世代の視点で話す

スライドを使って講演する講師の菊池豊さん

スライドを使って講演する講師の菊池豊さん

  • 5

  •  

 「北アルプス地域エネルギー共同組合」が10月26日、講演会「将来を見据えた持続可能な地域創りを考える」を白馬村多目的研修会施設(白馬村北城)で開き、約40人が参加した。

[広告]

 小水力発電に取り組む白馬村、小谷村、大町市の3事業者により2020年7月に発足した同組合が初めて開く講演会。午前・午後の2部構成で、高知県で活動する専門家2人が講師を務め、地域主体での再生可能エネルギーや将来世代の視点での持続可能な地域づくりをテーマに話した。

 午前の部では、高知県の小水力協議会事務局長の菊池豊さんが「小水力発電はなぜ地域主体で行うべきなのか」をテーマに講演。小水力発電の仕組みや制度、他の再生可能エネルギーとの比較や全国での導入事例などを、スライドを使って紹介。小水力発電導入の目的を「公共性」とし、再生可能エネルギーを自分たちのこととして捉え、地域主体で運営していくことの大切さを話した。

 講演後の質疑応答では、参加者から「再生可能エネルギーは安定的に共有できるのか」「電力会社に売電するのではなく自家用に使うことも可能か」などの質問が出た。

 白馬村のアウトドアショップで働く山本純暉さんは「聞いたことはあるが、それまでよく知らなかった小水力発電について知ることができて良かった。小規模でもできることに希望を感じる」と話す。

 主催した同組合監事の松島健一さんは「人口減少や高齢化が進む中で地域の存続に危機感を感じる。小水力発電の事業を通じて得る資金や雇用の創出を通じて地域に還元していきたい。昔からの助け合いこそが地域の良さ。地域の人と一緒に取り組んでいきたい」と意気込みを見せた。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース