大町・美麻の「みあさの森」(大町市美麻)で4月10日、畑やプランターに使える「ボカシ」づくりのワークショップが開催された。
ボカシとは、米ぬかや油かすなどの有機物に微生物(菌)を混ぜ、発酵、分解させた肥料のこと。これまでも食育を一つの大きな柱として活動してきた「みあさの森」が、今年は子どもたちとの有機野菜作りに挑戦する計画の第1弾となる。当日は、親子連れ含む21組37人が参加し、有機栽培に関する質問などが飛び交った。
講師として参加したのはNPO法人「地球環境フォーラム長野」の田中猛之さん。田中さんは長野市内の上高田保育園、長野大橋保育園と協力して、子どもたちと給食に使う有機野菜作りを行う。長崎県佐世保市で、土中の菌を利用した有機野菜作り「菌ちゃん農法」を提唱する吉田俊道さんにちなみ、「長野の菌ちゃん先生」とも呼ばれる。
「毎回子どもたちに親しみをもってもらえるよう、ヨーグルトや納豆などを使って発酵させる方法をとっている」と田中さんは話す。「最近は化学肥料の価格がどんどん上がっている。このボカシを使って野菜を作れば、手軽で体にも環境にも良い。皆さんには、今回のワークショップで経験したことを、周りの方にどんどん広げてもらいたい」と参加者に呼びかけた。
ワークショップ後は参加者全員でカレーの昼食をとった。受付では「みあさの森」が取り扱う自然食品や大町市の「カクナカBAKE」のパンなどを販売した。
今後は5月1日にボカシをクズ野菜や食べ残しなどの生ゴミと混ぜ合わせ、同15日に夏野菜を植え付ける予定。ワークショップ参加には事前の申し込みが必要。