NPO法人「原始感覚舎」が8月27日~29日の3日間、「水のたまゆら」をテーマにした「信濃の国 原始感覚美術祭2021」を開いた。
同NPO代表の杉原信幸さんは2010(平成22)年、「原始感覚美術祭」を企画。2016(平成28)年に原始感覚舎を設立し、毎夏、木崎湖畔を中心に開催している。杉原さんはかつて父親が建てた西丸震哉記念館を拠点に、木崎湖に作家を招いて滞在制作したいと考えたのが始まり。
12回目の美術祭では、1日目の「火おこしの儀」に始まり、2日目は「宵祭り」、3日目は「本祭り」をテーマに木崎湖畔、信濃公堂、西丸震哉記念館などで行った。全国からアーティストが集結し、ワークショップやアート作品などを展示し披露した。
今回、野焼き土器を出品し国内外でアート活動をする中村綾花さんは「この美術祭をきっかけに2年前から土器を作り始めた。土や水、火を使ってゆっくり時間をかけて作っていくことで気付くことがたくさんある」と話す。
杉原さんは「疫病退散などの意味も込めているこの祭りを絶やさないようにしたい。祭りを訪れる人々が、縄文時代から受け継がれている生活のあり方を感じられる伝統的な祭りになれば」と思いを込める。