長野県松川村の温泉施設「すずむし荘」が5月1日、村内産のきなこなどを使った「鈴おはぎ」を発売した。
コロナ禍の利用客減少に歯止めをかけようと、気軽にテークアウトできるものとして開発した。発売から1カ月がたち、「手土産にちょうど良い」などと好評で、日に約40個がほぼ完売する。
同施設は昨年からコロナ禍の影響で利用客が減少。特に宴会の二次会会場として利用される第2レストランの予約はほぼゼロに。そこで、この調理場を利用しテークアウトできる商品として思い付いたのが「おはぎ」だった。
味は抹茶、黒豆きなこ、小豆の3種類で、2個ずつのセットで販売。生地のもち米は北アルプス地域産、きなこと抹茶味の生地に入れた黒米は村内産と、地元の食材を積極的に使う。餡(あん)や生地は全て手作りしている。
甘さを控えめにし、3センチほどの一口サイズに。餡と生地の色にコントラストを付け、切れ味が良いとされるクロモジの木のようじを入れ断面を楽しめるようにするなど、女性客にも喜ばれるような見栄えと食べやすさを考えた。パッケージの手描きの絵と文字は、総支配人の小林篤さんがデザインした。
「コロナ禍で大変なのはどこも一緒だが、工夫してもがくことが大事。すずむし荘に訪れるきっかけになってくれれば」と期待を込める。
価格は、抹茶と小豆のセット=300円、黒豆きなこと小豆のセット=280円。6月には黒ごま味が登場する予定。夏には村内産のトウモロコシを生地に混ぜた新作も発売予定。
火曜・水曜・土曜・日曜の11時から販売(売り切れ次第終了)。