長野県池田町の池田八幡神社(池田町池田)で9月23日・24日、前夜祭と例大祭が行われた。
今年も昨年と同様、コロナ禍で「例大祭奉納行事」が中止となり、神事のみが行われた。疫病退散や豊作を願い、献饌の義(けんせんのぎ)や巫女(みこ)による「浦安の舞」が献奏された。
前夜祭と例大祭の2日間限定で授与された御朱印のデザインは各日で異なり、佐久間象山の大のぼりに書かれた文字を添えた。
今年3月に強風で倒壊し、9月に再建した相撲場での「新生児健勝祈願」も行われた。本来は力士が新生児を抱き四股(しこ)を踏みおはらいをするが、今年は家族と新生児が土俵に上がり、家族のみのおはらいを行った。
祈願に来た小笠原佑香さんは今年8月に生まれた息子の大和くんを抱き、「コロナ禍の厳しい時代に生まれたが、いろいろなことを乗り越えて良い人生を送ってほしい」と思いを込めた。
宮司の平林英文さんは「伝統をつなぐ行事ができないのは残念だが、こんな状況でも季節は回っている。一日も早くコロナ禍が収束することを願い、感謝と祈りをささげたい」と話す。