長野県大町市の食文化の研究、発信に取り組む「信濃大町の食おいしいプロジェクト実行委員会」が8月27日、北アルプス国際芸術祭に合わせて販売する「信濃大町地彩べんとう」の試作発表会を大町商工会議所で開いた。
市内の飲食店が地元食材を活用したり郷土食をアレンジしたりと、地域の魅力を詰め込んだ料理が集まった。
発表会にはすし店や割烹(かっぽう)料理店、居酒屋、ネパール料理店など9店が弁当のメイン料理など21品を出品。ブランド鶏を地元酒蔵のこうじに漬け込んだ「信州黄金シャモの塩こうじ焼き」、伝統食の塩ジャケ入りかす汁をゼラチンで固めた「冷製粕汁寄せ」など多彩な料理が並んだ。
新型コロナウイルス感染防止のため試食は行わず、飲食店や観光関係者などに料理を配布し、アンケート調査を行う。
コロナ禍の影響でテークアウト需要が高まる中、芸術祭来場者が昼食にありつけない「昼食難民」の解消や飲食店の支援につなげようと実行委が企画を立ち上げた。弁当はオンラインサイトで事前予約・決済を受け付け、アート会期中の10月2日~11月21日、インフォメーションで購入者に手渡す予定。
実行委の渡邉充子事務局長は「大町の料理人が工夫を凝らし思いを込めた料理ばかり。芸術祭の来場者に地元のおもてなしの心を楽しんでもらえれば」と利用を呼び掛ける。