大町市内のバス会社に勤めるバスガイドらが中心となり5月10日、大町総合病院から感染症対策の専門家を招いて実際にバス車両を使った講習会が行われた。
新型コロナウイルスの感染拡大が全国的に収まらない中、夏の観光シーズンを迎える大町で自主的に感染予防対策を学ぼうという動きが始まっている。
市内の上原佳代子さん、野村和美さん、佐藤弘子さんのバスガイド3人が発起人となり講習会が実現。講師に同院感染症対策管理室室長で感染管理認定看護師の安達聖人さんを招いた。
市内のバス会社車庫で空いているバスを使い、講習では車内空間を実際に確認。大町市観光協会や旅行会社からも関係者が参加し、最前線で日々感染対策に取り組む専門家から知識を学んだ。
安達さんは「交通期間でのクラスター発生例は少ない」と前置きしたうえで、「やはり会話や食事などマスクを外す場面のリスクが大きい」と指摘。「マスクや換気などガイドラインに基づきつつ、まずは職員がもらわないという意識を。リスクをゼロにすることは無理だが、できることを徹底しほしいて」と求めた。
バスガイドらは日本バス協会のガイドラインに基づいて現在取り組んでいるというフェースシールドや手袋の着用などを例に挙げて質問を繰り返した。暑さや話しづらさなどの負担を相談する場面もあり、合理的な感染対策を模索する場となった。
講習後は参加者から「しっかりとした手洗い、消毒、換気マスクなど基本的なことが大切だと分かった」「話を聞いて少し楽になった」などの感想が聞かれた。「専門家の知識を私たちが知ることで、お客さまに伝えられることもある。安心できる車内空間のために協力し合えれば」と参加者同士が感染予防対策で志を一つにした。