大町市八坂の伊藤悦男さんが、「八坂の豊かな里山を多くの人に知ってほしい」と「山姥の里やさか歩き隊」を結成し、4月・5月の催しに向けて準備を進めている。
初の企画で鷹狩山と南鷹狩山を登る「山姥の里やさか歩き隊」のメンバー
個人の活動で山歩きを企画し、地域に伝わる伝説や民話、植生など、市内外の人に広く八坂をPRするとともに、参加者に地域でお金を使ってもらい経済振興にもつなげようと展望する。
定年を過ぎ、「自分の好きなことに時間を使いたい」と隊を結成した伊藤さん。初の企画として3月、鷹狩山の南に位置する南鷹狩山に登る催しを開き、大町市や安曇野市、塩尻市、池田町、坂城町などから50~80代の20人が参加した。
かつて1つだった鷹狩山が2つに割れた伝説などを伊藤さんが話し、養蚕のために使われていた「鷹狩風穴」などを巡った。
健脚者向けと一般向けで月1回ほど企画し、4月は金太郎と大姥様の伝説が残る「大姥山」、5月は矢田川地区にある摩崖仏(まがいぶつ)や山城跡を巡る計画。伊藤さんは「八坂には里山や多くの山城跡がある。暮らしの中にあった里山や歴史、伝統を紹介していきたい」と話す。